山形大学工学部 米沢工業会 事務局

富川名誉教授の了解を得て、研究メモを掲載させて頂く。

≪富川義朗山形大学名誉教授の「特定の回転支点のない『ばくうコマ』」開発メモ≫

(研究メモ)H270109=(研究メモ)105-1  平成27.1.9.

(研究メモ)H261229=(研究メモ)105  平成26.12.29.
 『ばくうコマ』:その最大の特徴の「倒れない構成」の更なる追及   の続き:  
 (本文の新構成) コリオリの力の原理・グッズの新構成 を積極的に使う
                 『ばくうコマ』 !
         幸運の偶然=Serendipity に遭遇しての発起: 
特定の回転支点の無い『ばくうコマ』
                              <バクウ研究所> 富川義朗
(経緯)
(研究メモ)H261229=(研究メモ)105  平成26.12.29.
 『ばくうコマ』:その最大の特徴の「倒れない構成」の更なる追及
 その一環としての   ・コリオリの力の原理・グッズの再再考察
では


<(本文の新構成) コリオリの力の原理・グッズの新構成・・・2>
                               
(試作検討結果)
(1)片足立ち回転『ばくうコマ』1:ユースキン容器構成


(2)片足立ち回転『ばくうコマ』2:プラ・薄肉円筒容器構成(写真9.10の再構成

(3)片足立ち回転『ばくうコマ』3:百円ショップ・プラ小物入れケースの構成

写真20 プラ小物入れケースの構成

写真21 その裏面の映像(右二つが対象)

(1)写真20の構成の大きさ: D=45mmφ、H=40mm 形状比H/D=0.89
  小物入れケースにはネジが切ってあるのでその二つを連結使用している。結果的 
  に形状比H/D=0.89 となっている。即ち、中央部に一層の底部を有する構成と
  なっている。
(2)絵柄紋様は写真の様に挿入。この場合、絵柄は小さくなるので、錯視変化は見え難い。しかし、複雑に回転して見えて、絵柄は欠かせない構成である。
(3)回転駆動方法は写真16と同様。
(4)特性は上出来。お薦めの構成となった。傾いてスケスケに見えて、プラ素材が光って回転する様は、本当にフアンタジックで面白い。素材も安価、工作も容易、
  理科教室では採用したい構成である。
(5)回転停止時には100%程度に、縦に立ち止りで静止。その理由は不明。
  全体の重さのバランスがなせる業である。 この物理現象も「解きたい」の思いは
  強い。
(6)既に述べたことではあるが、写真20の軸芯指廻し動作で斜め回転動作が起きる
  要因は筆者には明快ではない(分からない)。
(7)時々、指回し駆動を行っての、『ばくうコマ』が立ち上がらないケースは無い事ではない。しかし、この試作例では90%を越す確率の感覚で、『ばくうコマ』は回転・立ちあがる。

(4)片足立ち回転『ばくうコマ』4: フイルム・ケースの豆コマ構成

写真22 フイルム・ケースの豆コマ構成

(1)筆者は手元に沢山保有している写真
22のフイルムケースを使っての豆コマ
を構成してみた。
大きさは: D=32mmφ、H=20mm
形状比H/D=0.62、とした。
この形状は停止時に常に縦・立ちとまりの
状態となるように選んである。しかし、全体が軽いので、つまみ部分の影響も大きい
様で、思考錯誤の現時点での構造である。写真21の左二つがその底部から眺めた
写真である。円筒形となっている。
(2)回転駆動は、軸芯つまみを少し強く駆動する、それも台に衝突し跳ね返りが
出来るように回転駆動する必要があるように感ずる。この構成では「軽いが災い」し
て、回転駆動しても立ち上がらない場合もある。それでも。回転すると今までの
豆コマとは違った趣で動作する。

(5)片足立ち回転『ばくうコマ』5: その他の構成:既存のコマの活用

写真23 既存コマの転用          

写真24 底部の様子(丸味の筒断面)

(1)写真23、24の様なコマも仕事場には転がっていたので、転用して見た。
  これも強く廻せば、立ち上がり斜め回転する。適度な回転力の場合は
  ユウスキン容器コマと同様で、ガタガタガタの振動を伴う回転が心地よく面白い。
(2)一方、強い回転駆動では軸が横を向き円板は縁で垂直に立ち上がった状態で
回転し、軸芯が下向きになり停止する。「逆さコマ」の現象に近くなる。
「コマ」としての遊戯性の機能には向かないが、回転物理現象として眺めれば
興味は尽きない。筆者は同じことを繰り返して、円板縁で垂直に立ち上がり回転する様を眺めている。
 (3)写真23、24の構成は特性を云々するよりも、木製でも可能なことを示す実例と
するものである。

(評価/課題)

(1)本構成の独楽=コマとしての位置付け:
普通、独楽には 回転の支点があり
  ①軸芯が真っ直ぐに立つ、垂直型 があり基本である。
  ②一方、軸芯を水平に回転させる、いわば、横型 がある。 底部を丸くし
    少し長くすれば回転の遠心力により横倒しとなる。これも使われている。さらに、
  ③軸芯を逆さまにしてしまう、逆さ立ち型 もある。
 しかし、筆者には 誰でもその動きは承知していながら、独楽としては意識して来なかった新しい構成の独楽=コマの存在を結果的に本構成でもたらした、と
 評価する。即ち、
  ④斜め45度のような角度で廻る、回転支点の無い(特定され難い)コマを
   作った事になる。あたらしい『ばくうコマ』である。
(注1)世の中は広いので、誰かは思いついているかも知れない。しかし、筆者周辺には見当たらない。 これが一番の評価である。
(2)考察の内なる動機:
この様な斜め台座のも持ち上がり構成は、(+)錯視の『ばくうコマ』で経験してきた。これを使った構成も前々から望まれていたが、回転時間を長くする事が出来なかったために、商品化まではいたって居なかった。これは宿題と残っていたが、無意識
にもこの宿題が試作検討の内なる動機でもある。いっそのこと、台座だけを斜め回転にしてしまえ!の考えがこの結果をもたらしたと評価。
(3)課題はある。
①縦型廻しで、何故、この『ばくうコマ』には回転立ち上りの力が働くのか?
②台座板はどの様な状態が良いのか?
 筆者には硬い方が良さそうである。全くの平面では無く多少の凹凸が在るほうが   
 良いようにも思われるが、しかし、実際は不明。
③好ましい形状はどれか?、重さも含めたバランスはどの様に設定したら良いのか
  筆者には難しい問題として残る。

(付録) 横置きからの単純手廻し・
プラ小物入れ片足立ち・『ばくうコマ』 
  
 写真A1はその試作例・記録。

①左: 形状比H/D=1 D=45mmφ
②右: 形状比H/D=1 D=40mmφ
何れも停止時には横倒れ、垂直立ちの二様。
                            写真A1 単純手廻し・片足立ち・構成   

≪富川義朗山形大学名誉教授の専攻≫

1. 電気電子デバイス工学/超音波エレクトロニクス
  (1) 超音波モータの研究
  (2) 圧電アクチュエータの研究
  (3) 圧電振動センサの研究

2.関わった開発デバイスの各種実例
◇ 超音波モータ・アクチュエータ
◇ 縦L1-屈曲F2 2重モード矩形板超音波モータの応用
◇ ジャイロセンサ
◇ コンペティターのジャイロ
◇ 超音波搬送
◇ その他