山形大学工学部 米沢工業会 事務局

平日は、あっという間に時間が去ってゆく

 休日は、いつの間にか時間が過ぎてゆく

 上記が私の時間についての感覚である。

英文学の翻訳家、評論家、小説家である吉田健一(父は元総理大臣・吉田茂)著の『時間』を学ぶ。

 冬の朝晴れていれば起きて木の枝の枯れ葉が朝日という水のように流れるものに洗われているのを見ているうちに時間がたって行く。どの位の時間がたつかというのではなくてただ確実にたって行くので長いものでも短いものでもなくてそれがじかんというものなのである。・・・の書き出しで「時間」が始まる。

<吉田氏の時間の考察>

◇ 時間がたって行くことを知るのが現在なのである。

◇ 時間は精神と一体をなすものであるから寧ろ精神の世界に属するかもしれないが同時にそれは物質の世界も支配している。

 


人生の中で時間がながれていく、
ということの意味を考え
現代文明の偏見を脱して
捉われの無い自由な自分となる。

文化の真の円熟や優雅さは
十八世紀西欧にあるものとの
『ヨオロッパの世紀末』を著した著者が
その最晩年に
到達した人間的考察の頂点にして、
心和む哲学的時間論。

『時間』を書き上げると残っているものを
全部出したと感じる、と述懐した
批評家吉田健一の代表作。